羊蹄・ニセコを走る、世界を走る?2

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『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』

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『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』 渡邉 格 著 講談社2013-16☆☆☆☆高
 この本は面白かったです。大きく二部構成になっていて、前半は自分の人生と重ねあいながらマルクス経済の説明、後半は麹菌にこだわった千葉→岡山での田舎のパン作りです。
 資本論の部分はけっこうアバウトな分析だなと思いますが、麹菌のために有機栽培ではなく自然栽培の大切さに気付く部分(正直、私も自然栽培のことは知りませんでした)、麹に出来た様々な色の4つカビのうち、どれが使えるものかを知るために本とかで調べるのではなく実際に全部自分の口に含んでみて人間の感覚で探ろうとしたことなど、感心しました。
 生き方としてもなかなか凄いと思いますが、ニセコ周辺にも似たことを実践している人は多くいると思います。その正しさをマルクスを使って説明しようとしている所が、無理がありながらある部分は納得します。
 ここで作られているパンを食べてみたくなります。本にはあまり書かれていない(奥さんの担当)けれど、どうやって販売しているのでしょう?「タルマーリー」というお店です。
 HPはみつかりました。