羊蹄・ニセコを走る、世界を走る?2

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『高野・小辺路を行く』

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『蟻さんの熊野紀行Ⅲ 高野・小辺路を行く』 山村茂樹 著 ナカニシヤ出版2005☆☆☆☆小
 この方は古い道しるべが本当に好きな様です。前半は高野山への道を紹介していますが、高野山へのルートはいくつもあり、そのほとんど全てを走破しています。地理院地図を見ながら読んでいましたが、道の記述も実に詳しく、地形図レベルで進みます。途中に平家物語に出てくる「横笛」の待っていたと言われる場所があったり。しかし、あまりに細かすぎて少し読み飛ばしました。

 高野山への道を語りつくした後で、やっと高野山から熊野本宮までの熊野古道小辺路の記述になります。それも、4,5回に分けて何度も調査して書いています。地形図を見ながら読みましたので、小辺路がほぼ頭に入って来ました。

 道の分岐とか里石、町石、お地蔵さんなどはやたら詳しいですが、人との触れ合いはほとんど出てきません。また、色々な偉人の逸話なども豊富に入っています。私が一番興味を持ったのは、平維盛の死んだかもしれないと考えられる場所が、この近辺にいくつかあるという事です。滝口入道の話が好きなので、平家物語ゆかりの場所はどうしても気になってしまいます。

 とにかく、道について詳しい本でした。