夜は霧雨みたいな感じでしたが、朝は晴れていました。
朝食を作って食べ、濡れているテントはそのままにして乾かしておき、最低限の装備でトムラウシに5時20分から向かいました。
早朝の雪渓は完全に凍っているところもあって少し怖かったですが、岩を歩くよりもずっと速いです。この登りだけで2パーティー抜かしました。
トムラウシ往復の部分の軌跡です。
日本庭園だとかロックガーデンだとか、他の山にはあまりない風景が続きます。
風景としては良いけれど、歩くとなると大変歩きづらく、また迷いやすいです。ケルンや赤のテープ、赤や黄色のペンキのなど微かな印を探しながら登ります。何人か抜かしながら進みました。
途中で振り返ると昨日歩いた山々が少し見えました。山頂では雲に入ってしまいます。
北沼とトムラウシ山です。最後の登りも、登りづらく迷いやすいです。山頂に着いた直後くらいから曇ってきました。
そしてトムラウシ山頂。ちょうど追いついた登山者と同時に登頂しました。その方は割と若い女性でした。そして、「隣にテントを張った方ですよね」と言われました。
彼女は4時にヒサゴ沼を出発したそうです。たまたま隣にテントを張った男女が、打ち合わせた訳でもないのにトムラウシの山頂で同じ時刻にバッタリ。運命的ではないですか。
そこへ、南側の登山道から一人の登頂者。よく見るとワラーチどころか、完全な裸足です。しかもズボンは綿パンツ。熊本から来たそうです。ひょっとしてかなり有名な人かと思いましたが、本人はテント泊も初めてだと否定していました。
運命的な出会いに加えてトリックスターの出現。何とも不思議なトムラウシ山頂での出来事でした。しかし、私と彼女とでは下るスピードがあまりに違います。彼女は一緒に降りて欲しそうな雰囲気を出している様にも感じましたが、先に行かせてもらいました。
戻り道、私は2カ所小さなロストをしてしまいました。おそるべしトムラウシです。日本庭園のあたりで、3人のトレランランナーとすれ違いました。天人峡から登ってきたそうです。
ヒサゴ沼との分岐で親子の3人パティ―とまた会えました。今日は南沼まで行くそうです。
ヒサゴ沼に戻りテントを撤収して下山を開始します。トムラウシ山頂まで、ヒサゴ沼から行き2時間23分、頂上滞在も含めて帰り2時間25分でした。
化雲岳に向かって登っていると晴れてきました。振り返るとトムラウシが見えました。
化雲岳です。この向こう側は大きなカールになっていました。ここまでヒサゴ沼から50分。そして、長い長い下りに入ります。
ポン沼の所で12時。昼食。水で作った五目御飯は美味しくなかったです(赤飯の方が良いのか、お湯で作らなかったからダメだったのかは分かりません)。谷を挟んで反対側に忠別岳(頂上は雲)などが見えます。
ここからの下りは長い長い。登山者もほとんどいません。3人のトレランランナーも他のコースに行ってしまった様です。
鳥が写っていますが、標高1800m前後はハイマツのブラインドコース。歩きづらいです。
標高1700m付近から笹のブラインドコース。さらに標高1600mから1400mくらいの長い緩やかな下りの区間は、笹のブラインドの下の登山道は水たまりの嵐。本当に歩きづらかったです。
標高1350m付近の湿原は木道が1㎞くらい整備されていて、そこだけ走ることが出来ました。
さらに長い下りが続き、渓谷の向こうに羽衣の滝が見えました。
最後に急な九十九折りを降りて、やっと天人峡の登山口です。
化雲岳からの下りに3時間51分かかりました。
2日目の獲得標高は登り948mですが、下りは2010mもありました。
デポしてあったMTBに乗って旭岳温泉へ。途中大雪湧水で重いザックを置いて空身で登りましたが、それでも寒いし辛い。この日一番辛かったかも。最後はブルベの様に眠たくなってしまいました。
自動車に戻り、旭岳温泉(Sea to sammit開会式の所)に入り、無事ザックを回収して帰りました。
2泊3日の予定がテント前泊付きの1泊2日になってしまいましたが、大雪山の主要ルートを縦走することが出来、大満足です。トムラウシ山にも初めて登る事が出来ました。とても印象深い山でした。でも、今後、天人峡からトムラウシに登る事だけはしないと思います。
下山すると九州などでの豪雨のニュース。申し訳ない気持ちになりました。
■2日目の記録
ヒサゴ沼(2時間23分)トムラウシ山(2時間25分)ヒサゴ沼(テント撤収作業28分)(50分)化雲岳(3時間51分)天人峡<MTB2時間>旭岳温泉