羊蹄・ニセコを走る、世界を走る?2

自転車、クロカン、オリエンテーリングが趣味

ニセコエクスペディション2023を振り返って

 大会から数日経ってから、体調の不良がでています。やはり、過酷なレースでした。

種目ごとの距離と時間を整理します。

1、パックラフトを背負ってのMTB 18.5㎞ 1時間11分

2、パックラフト 23.4㎞ 4時間46分

3、トレラン 7.6㎞ 1時間59分

4、沢登り 6.1㎞ 2時間48分

5、トレラン 28.9㎞ 8時間10分

6、強制休憩 1時間

7、MTB 11.3㎞ 1時間15分

8、オリエンテーリング 11.7㎞ 1時間41分

9、MTB 89.2㎞ 9時間43分

10、トレラン 4.7㎞ 51分

トータル 201.5㎞ 34時間22分

各チームのライフトラックは以下から。アーカイブも見ることができます。

LiveTrack360

 

また、ライブ配信動画は以下から

(2) NISEKO EXPEDITION 2023 - Section 4 【7/2 8:00 配信予定】 - YouTube

(2) NISEKO EXPEDITION 2023 - Finale 【7/2 14:00 配信予定】 - YouTube

 

写真も少しずつ手に入ったので簡単に振り返りたいと思います。

作戦会議

 今年は1時間以上前に地図が配布され、検討する時間は十分ありました。yamamoto氏の予想がほぼ的中していて驚きました。

1、MTB

 旭台から曲がるところをトップチームが間違って、我々まで入りかけましたが、すぐに正しい道に戻って一時トップへ。しかし、 Bend Racingチームがすごい勢いで下りで抜いていきました。

2、パックラフト

 パックラフトの膨らませ準備は割と順調だったかも。サイリュウムも付け、出発。夜の尻別川、どこを漕いでいるのか判りません。私たちは小さな水路をCP4と勘違いし、時間をロスして順位を落としました。

 その後、少しずつ順位を上げていきました。途中、ものすごい勢いでベンドレーシングがタンデムで抜いていきました。CP4を取り直したそうです。

 流れは無く向かい風、延々続くラフトでした。でも、後で考えると座っている分楽だったのかもしれません。

3,トレラン

 パックラフトを終え、急いで空気を抜いてバッグに詰め、数100メートル背負ってTPへ。ここでパックラフト一式を預け、かわりにハーネスなどを受け取ります。そして、海岸沿いからトンネルの上のトレラン。二つ目のポイントを取った後、国道に戻るには滝のような沢を下るしかありません。「まじか」と思いました。後続のチームで突破できないチームが出てくるのではないかと思いました。この沢の最後の堰堤みたいな所で見事におしりから滑ってオクタのスパッツにハート形の大きな穴が開いてしまいました。

4,沢登

 雷電のトイレでハーネスを装着し、海岸へ。まず、沢に入る前に怖いところがありました。途中まではロープが付いていたので、ランヤードで行けましたが、途中からロープが無くなります。

落ちたら死ぬのかなと思いながら、必死でした。

 そこからは沢登り。10個くらいの滝のうち、ロープが張られ、スタッフがいるのは3か所だけ。あとはチームで判断して、巻くか、絶壁を横移動するか。何度も帰りたいと思いました。

 かなり長い行程のあとで、やっと朝日温泉にたどり着きました。

5,トレラン

 前雷電への登りは、ほぼ廃道と化していて、藪漕ぎが続きました。沢で濡れ、雨と笹のしずくで標高が上がるにつれかなり寒くなりました。聞けば、多くのチームがルートが見えないことと低体温でここで引き返したそうです。

 特に前雷電手前のあたりは、一時全く登山道の痕跡が無くなり、私たちも迷いました。笹に隠れた倒木や石でペースはがた落ちです。特に私はそういう局面に弱く、加えてナイキズームトレイルは良く滑ります。沢があるとわかっていたのだから、トラブーコにするべきでした(ここは私個人の大きな反省点です)。もう一つ、途中までハーネスを付けたまま登っていたので、枝に良く引っ掛かりましたし、私の場合、又がすれてきました。途中でハーネスを脱ぎましたが後の祭り。又ずれにその後、ずっと苦しみます。

 雷電山から向こうは、状態は多少良くなりますが、2年くらい前に行った時のような高速道路ではなくなっていました。

 岩内岳の分岐から目君内は少し雪渓が残っていました。

 時間はどんどん経ち、新見温泉のTA到着が17時頃にはと考えていたものが20時近くになってしまいました。

6,強制休憩

 1時間の強制休憩。沢と滝のProCPを全部放棄した私たちは、新見温泉の強制休憩1番乗りでした。(以後、ずっと先頭を行くことになります)

 おにぎりなどが支給されましたが、私は少しでも眠っておこうと、小雨が降る中横になっていました。濡れたアームウォーマーを脱いで防寒着として保存していたコアフ―ディー、ティトンの上を着るととても暖かくなりました。

 j子ちゃんやF君は、臨時に設置された温泉で足湯に入ったそうです。

 蝦夷モモンガはきっちり1時間で強制休憩を終えました。

7,MTB

 蘭越郊外のMTBは私とyamamoto氏には土地勘があるのですが、若い二人が速く、ナビゲーションも楽しんでいる様なので任せました。気持ちのよいMTBでした。

8,オリエンテーリング

 蝦夷モモンガとしては、沢と滝のProCPを取らなかった分、このオリエンテーリングで挽回しようと思っていました。同じ8点のポイントで、オリエンの方が数が多いからです。しかも指示書では「林道の終わり」など判りやすそうなものもいくつもありました。しかし、実際には林道が曲がりくねって迷路の先にポイントがあるか、それをショートカットしようとすれはすさまじい笹藪漕ぎがあるという、罠だらけのオリエンテーリングでした。しかも、道と小川を見違える(夜の白いライトで黒の道路と青の小川はほぼ同じ色に見えます)というミスまでしてしまい、2時間近くいたのに1か所しか取ることが出来ませんでした。

9,MTB

 我々のチームは、今の私たちの脚力では85㎞のMTBに10時間以上はかかると考え、2日の午前0時にはオリエンテーリングを止めて出発することにしていました。我々がオリエンから出発するときにラッセル隊がオリエンに着きました。

 ここから長いMTBが始まりますが、とにかく私は眠い。途中でF君が、「今からオリエンやってラッセル隊CP35の5時の関門に間に合いますかね?」と言い、私も同じことを感じていたので、何となく勝機があるかもという気持ちになりました。

 しかし、眠い。そうなるとペースは落ちる。時々路肩に転びそうになります。若い二人はどんどん先に行っては待つを繰り返してくれています、それでも、眠い。CPに着いたら砂利の上にそのままあお向けて5分間眠ったりしました。下りになると緊張して少し目覚めますが、下りの振動で又ずれが痛いので、下りは腰を上げてバイクに乗っていました。

 徐々に夜が明け、黒松内手前の国道に出ました。ここでも私は駐車場でわずかですが寝ました。


 

 反対側の林道も長い。昆布の8時の関門も無事クリア。あとは五色温泉まで登るだけ。この登りも、疲れたMTBには長い。

 雪秩父のCP。噴出している水蒸気の近くです。

 最後に五色温泉まで登り、長いMTBは終了です。

10、トレラン

 五色温泉から見返り坂の下りは、帯同カメラマンが付いてくれました。又やあちこちが痛くて走ることが出来ないのですが、カメラマンがいるので頑張って少しでも走るようにしました。そして、ゴール。長かった。

表彰式

 ゴール後は、又ずれ中心にダメージが大きく、温泉から出てくるのが誰よりも遅くなってしまいました。温泉のトイレで右太ももの上に草がこびりついていたので、えぐる様にはがしたら、草ではなく足がワラワラしたダニでした。頭もほとんど残っていないような気がしたので、放置していますが少し腫れています。それ以上に他の所が痛いです。

 表彰式では、下位チームから発表され、最後に2チームが呼ばれました。結果は準優勝。タイムは我々の方が速かったけれど、相手はProCP3つ、私たちはオリエン1つなので、勝ち目は無いと思っていました。逆に言えば、あとオリエンで2か所取っていれば、タイムで我々の優勝でした。(たらればは無しですね。)

 そうなると、優勝賞品は2月のニュージーランドでの8日間のアドベンチャーレースへの参加招待でしたが、そんなのに出たら、まじで死んでしまいます。