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『紛争地の看護師』

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『紛争地の看護師』 白川優子 著 小学館2018☆☆☆☆☆京
 これはすごい本でした。2018年3月にイラクのモスルに行く直前に出版されています。今はどうされているのでしょか。きっとこの本の延長上のことを必死で淡々と行っていられるのでしょう。
 自分が国境なき医師団の看護師となるまでのストーリーも凄いです。そして、実際の戦場すぐ近くの現場。圧倒的な事実の連続。
 パレスティナのガザで気まぐれに空爆や銃撃するイスラエルに対する怒りの後で(ちなみに、他の彼女が行った地域に比べてガザは最も安全な所だったそうです)、ホロコースト記念館を見学したりしてユダヤ人に対しても暖かな感情を抱くことのできる柔軟さというか、公平さというか、私は実は一番そこに驚き、感動しました。
 彼女に限らず、「国境なき医師団(MSF)」は本当にすごいと思います。
 同時に、「自分にはそこまで出来ない」という後ろ髪をひかれた様な気持ちにもなりました。