羊蹄・ニセコを走る、世界を走る?2

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『物語 スウェーデン史』

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『物語 スウェーデン史』 武田達夫 著 新評論2003☆☆☆京
 国王に焦点をあてて、16世紀から20世紀までのスウェーデンの歴史を書いている本です。王の歴史なんて面白くないだろうと思っていましたが、一人一人の国王が様々なエピソードによって人間的に描かれているため、想像以上に面白く読めました。
 最も面白いのは創造期のグスタフ・ヴァーサ(クロカンのバーサー大会の元になった)と19世紀後半のビスマルクに対応した時期でした。
 この本でスウェーデンデンマークの関係、フィンランドとの関係、ノルウェーとの関係も大変理解が進みました。
 また、いまだ王国であるスウェーデンは、激しい革命もないまま徐々に立憲君主制へ移行していく過程も理解できました。現代では国王が市営駐車場の一角に特別スペースを求めたら、「国王といえども公務以外では法の下の平等に服すべきである」として断られたとか。