2006年のPISAの学力調査で世界一となったフィンランドの教育について、写真やイラスト入りで分かりやすく紹介した本です。知っている事が多かったですが、改めて感心しました。絵が多いのは読みやすいのですが、本文を読めば分かるので、どちらかでもいいと思ってしまいました。
表面的な現象の紹介が多く、その背景にある政策などについての分析があまり無いので、なぜそういう制度にすることが出来ているのかはこの本からはほとんど分かりませんでした。
デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、フィンランドの歴史を中世くらいから現代までうまく新書にまとめています。「物語」としているので、歴史の概説書ですが、読んでいて苦痛にならない様に工夫されています。結果、どうしても王様中心の歴史になりがちですが…。
また、バイキング系の北欧4か国が、一つの国になれるのではと思っていましたが、大国の間で翻弄されながらも、意外にもお互いを直接に傷つける戦争を沢山していて、統一は絶対に無理なのだということも分かりました。