羊蹄・ニセコを走る、世界を走る?2

自転車、クロカン、オリエンテーリングが趣味

『俺のアラスカ』

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『俺のアラスカ』 伊藤精一 著 作品社2020☆☆☆☆京

 アラスカに1973年ごろから移住し、日本人なのにエスキモーから信頼を得て広大なトラップライン(罠狩場)を譲り受けた伝説の人(現在80歳でご存命のようです)の生涯を、一時妻であったすずきひさこさんがカセットに録音したものを起こしてまとめた本です。

 語り口をできるだけそのままにして書かれているため、とても読みやすく、何となく伊藤さん自身からお話を伺っているような気になります。

 そして、何よりその中身が面白いです。罠漁師というものがどういうものなのか、70年代、80年代のアラスカの雰囲気、銃社会、動物とのかかわり方、ブッシュパイロットなどなど、大変勉強になりました。

 話の中に、星野道夫さん、野田知佑さん、植村直己さんなどが普通に出てきてそれにも驚かされました。