『辺境を旅行けば日本が見えた』 伊藤千尋 著 新日本出版社2012☆☆☆小
朝日新聞の記者だった人のエッセイです。この人の本は昔『太陽の汗、月の涙』という南米の本を読んだことがありました。
パタゴニア、ボルネオ、アイスランド、捕鯨船、ロマのルーマニアとパキスタン、イースター島、カサブランカなどなど、世界中の辺境?が登場します。
印象に残ったのは、ロマ(ジプシー)についての記述。学生の頃にフィールドワークをしてロマの言葉を話せるだけあって、パキスタンとルーマニアでほぼ同じ言語を話すテント民がいることには謎が解けた感じがしました。
ポルトガルのロカ岬も。ファドが日本の演歌に似ていると聞いたことがありますが、ファドの中にある「サウダージ」(弧愁と訳されるそうです)というポルトガルの国民性と日本の「わび・さび」は少し似ているそうです。ポルトガルは今、とても行ってみたい国の一つです。
「バイキングの法」も知りませんでした。バイキングがただの海賊ではなく、普段は商道徳を守る商人でもあったとのことです。