羊蹄・ニセコを走る、世界を走る?2

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『五色のメビウス』

『五色のメビウス』 信濃毎日新聞社 編 明石書店2022☆☆☆☆☆余

 外国人労働者問題について、コロナ禍の実態に迫ったルポです。技能実習生、特定技能1号・2号、留学生、ブラジルなどの日系人、外国人花嫁、入管での非正規滞在など外国人労働者の問題を、大変丁寧に実例をコロナ禍で大変な中、本国にまで足を延ばしたり通信機能で取材したりして一つ一つの事例をしっかり取材しながら体系的にまとめています。すごい本です。

 特に、悪質なブローカーを放置しているのは政府の責任だと思うようになりましたし、ヨーロッパだけでなく韓国でも自国語(日本語)の教育は公的機関が担っているのに日本はボランティアなどにほぼ丸投げ(技能実習生には一応プログラムがありますが)な状態だという事が大変な問題だと思うようになりました。

 私自身も、余市や仁木で働く人たちと何とかコンタクトを取って、何らかの支援をしなければいけないのではないかと読後すぐの今は思っています(いつまで続くかわかりませんが)。

 日本のことを深く理解する外国人(CWニコルさんの様に)が増え(日本語習得はまずその第一歩だと思います)、日本人も在日外国人のことを一人の人間として理解しながら刺激も受ける、そんな社会にしていかなければと改めて思いました。