『さんぎゃ橋を越えて』 若林九里 著 柏艪舎2020☆☆☆仁
余市町図書館や仁木町図書室に著者から寄贈されていた本です。読み始めてみると、さんぎゃ橋というのは余市町登小学校のすぐ近く。著者は終戦前後に余市ー赤井川街道の一番奥の開拓農家の娘で、そこから登小学校まで歩いて通っていたころの話です。
何とそこは、今の私の自転車通勤の通勤路ではありませんか。さんぎゃ橋は多分、今年の6月1日に私が釣りをしに行って坊主だったまさにその橋だと思われます。風景は相当変わっている様ですが。著者は今は横浜にご在住の様です。
話は淡々と小学1,2年生の時の思い出が綴られます。誰とも話をしない親友の八重ちゃんとの思いでと彼女の悲しすぎる死。それらを受け止める著者の心が温かく、不思議な世界に引き込まれます。ただの回想録と言えばそれまでですが、何か暖かい気持ちになりました。
親友の八重ちゃんが住んでいた炭焼き小屋があったのは、今のプロヴァンスの丘の麓だと思われます。
これから、自転車に乗って、さんぎゃ橋を渡って赤井川まで行ってこようと思います。