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『1日で読める 平家物語』

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『1日で読める 平家物語』 吉野敬介 著 東京書籍2011☆☆☆☆☆京
 難しい話を分かりやすく説明するのは一番大変な事だと思いますが、この本はそれをうまく成し遂げているそんな感じです。古典嫌い、日本史嫌いの私が、本当に1日で読めてしまいました。
 今、平家物語のCDにはまっていて、いくつか知っている物語があるということはもちろんあるのですが、この本のおかげで全体が良く分かりました。
 この本、平家物語の大事なところと少し大事なところを巻を省略せずに網羅しています。原文にかなり忠実に現代語訳しています。和歌などは原文と意味の両方が時折出てきます。
 そして、一番いいのが、文章の途中にカッコ書きで著者の本音や、著者が登場人物になったつもりの本音が書かれていて、読む側が現代的な実感を持って読めることです。要するに本音で書いています。
 著者は中学生時代から暴走族で、20歳で突然大学入学を志し、その後若くして代ゼミの名物講師になった(現在は東進と自分の塾)人だそうです。従って、基本は受験生向けに書かれているので、そういう意味でもふざけている様でいい加減ではありません。面白かったです。