羊蹄・ニセコを走る、世界を走る?2

自転車、クロカン、オリエンテーリングが趣味

『泊原発とがん』

51pzqtngrl_sx361_bo1204203200_

泊原発とがん』 斉藤武一 著 寿郎社ブックレット2016☆☆☆京
 泊村ががんの死亡率道内1位であることを北海道健康づくり財団が発行した『北海道における主要死因の概要』1~6を入手し独自に分析して説明しています。また、その原因として、原子力関係の中ではほとんど無視されているトリチウムではないかと推論しています。
 また、乳がん死についてみると、赤井川村が1位、2位が仁木町、3位が古平町で、その理由を泊原発からの距離と風向き、降水量と地形によって説明しています。
 純粋にがんによる死亡率の部分は納得できるのですが、理由については比較データの少なさや手法に無理がかなりある気がします。逆に言うと、はじめに結果があり、それを説明するために理由を無理にこじつけている感じがしてしまいます。
 ただ、公式に計測されている空間線量やセシウム以外にも様々な放射性物質を、原発は稼働中にも停止中にも(もちろん事故を起こせば大量に)出す可能性があるものだということは、よくわかりました。原発の近くに住んでいる身としては、必読書だと思いました。