そもそも中欧と東欧は私自身もものすごく思い入れのある地域です。そこをたかのさん、一つ一つの国は短い滞在期間ながら、考えられない行動を取り続け、普通では決して味わえない深い出会いを次々にしていきます。女性一人旅でこれほど過激に旅が出来るものでしょうか?
しかも、彼女の旅は、欧州の人と出会いながら、自分自身の内面に迫る旅でもあります。自分自身の内面に迫った気持ちと、出会った欧州人の気持ちが共感、共鳴し合うとき、何とも言えない感動が生まれます。それが、読んでいる私にも伝わって来ます。
特に、ボスニア・ヘルツェゴビナのデイビッドとの出会いは凄いです。
旧ユーゴの中で正教のセルビア人、ムスリム、カトリックのクロアチア人がバランス良く共存していたのはボスニアだけだったというのも私にとっては大きな発見でした。ボスニアこそがユーゴスラビアの縮図だったのですね。
それはさておき、デイビッドとてるこの語り合いには本当に感動しました。
その他の出会いも、滞在期間に比べてかなり深いものが続きます。
ちょとだけ無理しすぎではと思う所はあるけれど、凄い本です。