『会社員 自転車で南極点に行く』 大島義史 著 小学館2016☆☆☆高
サラリーマンをしながら、家族も大切にしながら、1200万円もの借金をして、自転車で南極点に到達した記録です。
会社を辞めずに、特別な装備を持たずに、そういう普通の状態で行くことにこの人の最大のチャレンジがあります。
そのために、犠牲にしたことは、南緯89度から90度までの1度(約120km)だけの旅にせざるを得なかったことと、会社を納得させるために単独行ではなく探検家のガイドとともに行くことになったことです。
それらに起因する不完全燃焼は、読んでいてすごく伝わって来ます。南極点に行くといっても、南極の夏に120kmほど走るだけだったら、正直、私でもすぐに出来る気もします。
「冒険」という意味では、「凄い」とはあまり思えません。しかし、彼のチャレンジは会社や家族と冒険の両立にあるので、その点では本当に凄いのかもしれません。そう、自分にも出来るかもしれないと思わせる事をやり遂げたことが凄いのかもしれません。
2016年3月までのトランプの放言を、軽い解説で羅列してあるだけの本です。すぐに読めます。それにしても、中身が無い。でも、ヒトラーがそうであったように、単純なことを繰り替えすことで国民の意識は変わってしまうのだから、怖いものです。