羊蹄・ニセコを走る、世界を走る?2

自転車、クロカン、オリエンテーリングが趣味

書籍・雑誌

『サウジアラビアでマッシャアラー』『旅するリトアニア』

『サウジアラビアでマッシャアラー』ファーティマ松本 著 ころから2013☆☆☆☆小 アメリカ留学中に出会ったサウジアラビア人と結婚し、1994年からサウジアラビアで暮らし7人の子供を産んで育てている日本人女性の生活体験記です。サウジアラビアはなかなか自由…

『四分の一世界旅行記』

『四分の一世界旅行記』 石川宗生 著 東京創元社2021☆☆☆余 コロナ禍で海外に出ることが出来なくなる直前の旅行記の様なエッセイの様な小説のような本です。単なる旅行記では誰も読む必要のない時代に入っており、作家として旅行記を書くために、出会った人を…

『不祥事』 

『不祥事』 池井戸潤 著 講談社文庫2011☆☆☆☆余 花咲舞という有能だけれどもはっきりものを言う女子銀行員が主人公の8篇の短編集 です。痛快です。マンガを読むような感じで、一気に読んでしまいました。ちょっと現実には無いのだろうけど、ありそうなリアリ…

『ある日の入管』

『ある日の入管~外国人収容施設は生き地獄~』織田朝日 著 扶桑社2021☆☆☆☆潮 最近、スリランカ人女性の死亡に対し、親族に一部ではあれ所内での動画を見せるなど少しだけ開かれてきた感のある入管ですが、著者はずっとこの問題を問題だとして提起し続けてき…

『僕らが変わればまちが変わり、まちが変われば世界が変わる』

『僕らが変わればまちが変わり、まちが変われば世界が変わる』榎本英剛 著 地湧の杜2021☆☆☆☆☆ 余市エコビレッジのリモート講座に参加するための必読書となっていたため、直接著者の関係者から購入しました。「トランジション・タウン」という運動をイギリス…

『いつかの岸辺にはねていく』『世界の城塞都市』

『いつかの岸辺にはねていく』 加納朋子 著 幻冬舎2019☆☆☆☆☆潮 読み終わって泣いていました。帯に、「青春小説かと思いきや、117ページから見えていた景色が反転する感動のミステリー」とありますが、後半はミステリーというより別のジャンル。1人称が変わる…

『手にとるようにユング心理学がわかる本』

『手にとるようにユング心理学がわかる本』 長尾剛 著 かんき出版2004☆☆☆☆小 本当にいくつかのキーワードをつまんでしかユング心理学を知らなかった私にとって、めっちゃくちゃ分かりやすい本でした。 意識と無意識のバランス、言語連想検査がうそ発見器の原…

『エベレストには登らない』『5日間の休みで行けちゃう楽園・南の島』

『エベレストには登らない』角幡雄介 著 小学館2019☆☆☆☆潮 角幡雄介氏のエッセイです。アグルーカや極夜行の裏の面というか本音が書いてあって、なんとなく全てが繋がった感じです。なんだかんだ言っても角幡氏ももう45歳なんですね。 私としては装備関係の…

『リヤカー引いてアフリカ縦断』『ちょっと東欧へ』

『リヤカー引いてアフリカ縦断』 吉田正仁 著 小学館2019☆☆☆☆小 私たちの時代はリヤカーと言えば長瀬さんだったのですが、この方はユーラシア大陸を横断した後に、アフリカを縦断しています。さらにその後南米も行ったとか。 それだけのツワモノであるにも関…

『自転車日和サイクリングBOOK』『緩和ケア医ががんになって』

『自転車日和サイクリングBOOK』 自転車日和編集部 辰巳出版2020☆☆☆小 しまなみ街道、ビワイチ、和歌山の白浜や熊野、つくば霞ヶ浦りんりんロード、出雲大社や中海周辺、秋吉台など、自転車で楽しめるポイントが紹介されています。 国土地理院の地形図で確認…

『日本の国境を直視する1 尖閣諸島』

『日本の国境を直視する①尖閣諸島』山本皓一 著 KKベストセラーズ2012☆☆☆☆小 少し古い本ですが、尖閣諸島、南鳥島、沖ノ鳥島、与那国島に実際に行ったフォトジャーナリストが尖閣諸島を中心にまとめた本です。とても分かりやすいです。知っている様で知らな…

『腰痛のナゼとナゾ』

『腰痛のナゼとナゾ』 菊地臣一 著 メディカルトリビューン2011☆☆☆☆小 腰痛が専門の整形外科医が、何度も学術向けに書いていたものを、一般の人にもわかりやすく書いてみた本だそうです。 書いてあることを大雑把にまとめると、突然腰痛になったら一度は医者…

『世にも奇妙なマラソン大会』

『世にも奇妙なマラソン大会』 高野秀行 著 本の雑誌社2011☆☆☆☆小 高野秀行が西サハラで行われたサハラマラソンに申し込んでしまい、参加・完走した話を中心にいくつかのエッセイが入っています。 面白かったです。この本の存在は知らずに3年くらい前に西サ…

『なないろペダル』

『なないろペダル』 青木麻耶 著 出版社ジグ2019☆☆☆☆潮 東京のOLだった女性が、自分のあり方を探しに北米、南米を自転車で走った旅行記です。コロナ直前の各国の状況がわかります。親切な人々に出会い、読んでいてもその喜びが素直に伝わって来て、共感を持…

『旅ごはん』

『旅ごはん』 小川 糸 著 白泉社2020☆☆☆☆潮 バーチャルトライアスロンをDNSし、本を読んでしました。旅と食のエッセイ。ベルリン在住の日本人女性作家が書いています。出てくる場所は、バルト3国、イタリア、フランス、そして郷里の山形がほとんどですが、大…

『十字架のカルテ』

『十字架のカルテ』 知念実希人 著 小学館2020☆☆☆☆仁 今日も3つ目の投稿となってしまいました。 医者が書いた医療ミステリーです。短編集の様ですが、主人公は変わらず繋がっています。ミステリーとしてかなり面白かったです。 素人の私でも読んで行くうちに…

『デス・ゾーン』

『デス・ゾーン』 河野 啓 著 集英社2020☆☆☆京 栗城さんのエベレスト挑戦は、一度動画を見て(それが何回目の挑戦だったのか今はわかりませんが)、何か違和感を感じ、以後見ていませんでした。亡くなったと知った時、「やっぱり」と一般的な感想を持っただ…

『羊は安らかに草を食み』

『羊は安らかに草を食み』 宇佐美まこと 著 祥伝社2021☆☆☆☆☆京 80歳代の認知症になりかかった老婆の二人の友人が、3人で旅をすることを通じて彼女の過去にも旅する不思議な話です。満州から何とか帰国できた二人の日本人孤児の物語でもあります。壮絶です。…

『白日』、『からすのいいぶん』

『白日』月村了衛 著 角川書店2020☆☆☆仁 教育系出版社版の半沢直樹シリーズという感じも少しします。主人公はしかし、少し迷ったりして自信を失う時期もありますが。面白いことは面白いです。 『からすのいいぶん』 嶋田泰子 著 童心社2020☆☆☆☆京 自身のカラ…

『隣はシリアルキラー』

『隣はシリアルキラー』 中山七里 著 集英社2020☆☆☆仁 またまた中山七里さんのミステリーです。ホラーというほどは怖くないです。面白くて一気に読みましたが、まさか真犯人が…。無理がありすぎる所が何か所かあって、どうしてもリアリティーに欠けてしまう…

『銀齢探偵社2』

『銀齢探偵社2』 中山七里 著 文芸春秋2020☆☆☆京 80才の元判事の女性と名古屋商工会議所会頭の老人が次々と怪事件を解決していきます。その事件が段々自分の方に来て、息子夫婦も死んでしまうなど展開が速くて突飛ですが、面白いです。感覚としてはマンガか…

『高校生ワーキングプア』『フィンランドでかなえる100の夢』

『高校生ワーキングプア』 NHKスペシャル取材班 新潮文庫2020☆☆☆☆☆京 絶対的貧困ではなく相対的貧困、言わば「見えない貧困」を可視化することを目的に、テレビ番組をベースに編集しなおされた本です。 正直、涙する場面がありました。奨学金の罠についても…

『コロナと潜水服』

『コロナと潜水服』 奥田英朗 著 光文社2020☆☆☆京 奥田さんの久々の小説と思ったら、短編が5編でした。しかも幽霊物。幽霊物には私は弱いのですが、今回のはほっこりした気持ちにはなりましたが、涙は出ませんでした。

『俺のアラスカ』

『俺のアラスカ』 伊藤精一 著 作品社2020☆☆☆☆京 アラスカに1973年ごろから移住し、日本人なのにエスキモーから信頼を得て広大なトラップライン(罠狩場)を譲り受けた伝説の人(現在80歳でご存命のようです)の生涯を、一時妻であったすずきひさこさんがカ…

『境界線』 中山七里 著 NHK出版☆☆☆京 東日本大震災の行方不明者へのなりすましを使ったミステリーです。ミステリーは読みやすくついつい読んでしまいましたが、震災から10年。こういう本も出てしまうのだなとも思いました。 気仙沼や石巻の地形図を見なが…

『まんがでわかる「1984年」』、『まだ見ぬあの地へ』

『まんがでわかるジョージ・オーウェル「1984年」』 宝島社2020☆☆☆☆京 オーウェルの『1984』はそれこそ1984年前後に(今から35年くらい前)に読みました。その時の恐怖が現代の日本や中国・アメリカと重なってきました。 1948年に「1984」でオーウェルが…

『1キロ100万円の塩をつくる』『鳥はなぜ鳴く?』『人間はだまされる』

『1キロ100万円の塩をつくる』 川内イオ 著 ポプラ書房2020☆☆☆☆☆余 感動しながら、10人の話を一気に読んでしまいました。すごい。勇気をもらいました。 この本には常識を超えておいしいを生み出す10人の若手起業家が紹介されています。その、どの一人をとっ…

『オーバーツーリズム』

『オーバーツーリズム』 高坂晶子 著 学芸出版社2020☆☆☆☆京 コロナ禍で少し収まっていますが、ニセコ地域も完全にオーバーツーリズム状態。しかし、それはニセコに限った事ではなく、今、世界中で起こっていることなのです。 この本は最初にタイプ別にオーバ…

『人新世の「資本論」』

『人新世の「資本論」』 斎藤幸平 著 集英社新書2020☆☆☆☆ 大変興味深く読めました。帰省している息子に薦められて読みました。 章をまとめると はじめに 「SDGsは「大衆のアヘンである」 第1章 気候変動と帝国的生活様式 第2章 気候ケインズ主義の限界 この…

『正々堂々』『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』

『正々堂々』 西村宏堂 著 サンマーク出版2020☆☆☆☆☆倶 LGBTQで、僧侶でメイクアップアーティスト。それもミスユニバースの第一線で活躍している。しかし、高校を卒業し、アメリカに渡って、ある出会いがあるまでは、男性として暗く辛い日々を過ごしていたそ…